インプラント治療

インプラントとは
インプラントは、自分の歯と同じような機能を再現できる義歯のことです。
歯を失った部分の顎の骨に人工の歯根を埋め込み、人工の歯を装着します。
顎に固定するため、自分の歯のように食事や会話を楽しむことができますし、
違和感がほとんどないため、入れ歯が合わないという方にもおすすめです。
入れ歯・ブリッジとの違い
インプラントは、入れ歯やブリッジとどのような違いがあるのでしょうか。
入れ歯 | ブリッジ | インプラント | |
---|---|---|---|
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見た目 | ・金属のバネが目立つ |
・保険診療の銀色(メタル)素材の場合は口を開けると目立つ |
・天然歯に近い仕上がりになるため、違和感がない |
噛む力 | ・天然歯の約20-30%程度 |
・天然歯の60%前後 |
・天然歯とほぼ同じ力 |
装着時の違和感 | ・取り外しが必要で異物感が強い ・食べ物が挟まる場合がある |
・違和感が少なく、味覚の変化はほぼない |
・違和感がほぼなく、味や温冷の感覚もほとんどない |
他の歯への負担 | ・バネをかける歯に負担がかかる |
・土台となる両側の歯を削る必要があるため負担が大きい |
・顎に直接土台を埋め込むため、他の歯への影響がない |
入れ歯 | |
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見た目 | ・金属のバネが目立つ |
噛む力 | ・天然歯の約20-30%程度 |
装着時の違和感 | ・取り外しが必要で異物感が強い ・食べ物が挟まる場合がある |
他の歯への負担 | ・バネをかける歯に負担がかかる |
ブリッジ | |
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見た目 | ・保険診療の銀色(メタル)素材の場合は口を開けると目立つ |
噛む力 | ・天然歯の60%前後 |
装着時の違和感 | ・違和感が少なく、味覚の変化はほぼない |
他の歯への負担 | ・土台となる両側の歯を削る必要があるため負担が大きい |
インプラント | |
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見た目 | ・天然歯に近い仕上がりになるため、違和感がない |
噛む力 | ・天然歯とほぼ同じ力 |
装着時の違和感 | ・違和感がほぼなく、味や温冷の感覚もほとんどない |
他の歯への負担 | ・顎に直接土台を埋め込むため、他の歯への影響がない |
このように、インプラントは入れ歯・ブリッジと比べてメリットが多いですが、デメリットとなる面もあります。
入れ歯・ブリッジは手術の必要はありませんが、インプラントは手術が必要です。
また、入れ歯・ブリッジは使用する素材によっては保険が適用となりますが、インプラントは保険適用外のため、費用が高くなります。
インプラント治療の流れ
1
カウンセリング・検査
まず、インプラント治療が可能かを判断するため、精密検査とカウンセリング、外科手術を行うための持病や全身状態の問診を行います。2
初期治療
むし歯や歯周病があった場合は、それらの治療を先に行い、インプラント埋入箇所への細菌感染を防止します。また、インプラント治療の成功率を上げるため、喫煙されている方は禁煙か本数を少なくされるようおすすめしております。3
インプラント手術・骨の再生治療
お口の中の状態が整ったら、インプラントの埋入手術を行います。手術中は局所麻酔を行いますので、痛みはほとんど感じません。
インプラントと顎の骨が結合するために必要な期間には個人差がありますが、約2~6ヶ月を想定しています。術前に骨の再生治療を受けた患者さんは、通常よりも長くなる傾向があります。 ※骨の量があきらかに足りない場合は、インプラント手術前に骨再生治療を行います。4
アバットメント・人工歯の装着
インプラントと顎の骨がしっかり結合したのを確認した後、アバットメントという土台部分をつけます。土台に仮歯を装着してかみ合わせ等を調整し、問題がなければ人工歯を装着していきます。主に使用されるセラミッククラウンの人工歯は、天然歯と変わらない見た目を再現することができます。
インプラント治療では手術が必要で、回復を待つ期間があるため、最終的には1年程度かかることが多いです。
なお、外科手術は局所麻酔をかけて行いますので、手術中に痛みはほとんど感じません。
不安な方には、笑気麻酔を行います。
術後に痛むことがありますが、鎮痛剤で治まる程度の方がほとんどです。
また、術後に治療した部分が腫れますが、4日後あたりがピークで、1~2週間で引いていきます。
インプラントを長持ちさせるために
※一定期間毎のメンテナンスに応じていただいた場合には、
10年間の保証もお付けしております。

ブリッジや入れ歯などの義歯に比べ、インプラントはメンテナンスをしっかり行うことで長期的に使用していただけます。
なかには何十年とお使いの方もいらっしゃいます。
長持ちさせるコツとしては、「インプラント周囲炎」を防ぐために日ごろの歯磨きが欠かせません。
歯磨きをおこたると、インプラントのまわりにプラークが溜まり、インプラント周囲炎が起きやすくなります。
インプラント周囲炎にかかると、歯ぐきの炎症が進行し、インプラントを支えている骨の吸収が起こり、最悪の場合埋め込んだインプラントが脱落してしまうことがあります。
そうならないためにも、歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスを使って、歯と人工歯の間などをしっかり磨くことが大切です。
そしてもうひとつ非常に重要なことは、歯科医院で定期的なメンテナンスをきちんと受けることです。
歯科医院で受けるメンテナンスで、セルフケアでは落としきれない汚れを落とすことができ、インプラントに異常はないか、噛み合わせが適切かなどもチェックし、問題なくインプラントが使えているかどうかも確認できす。
他にも、マウスピースを製作して使うことで、歯ぎしりや食いしばりによるダメージから守ることができます。
このように、日々のセルフケアと定期的な歯科医院での検診で、インプラントを長持ちさせましょう!